Matsu Sports Training

体育系大学卒のPT学生。関東大学サッカーチームでトレーナー。スポーツやトレーニング、身体について書いていきたいと思います。

#34 アスリートが股関節と背中を使う感覚をつかむためにヒップヒンジ動作を導入する。

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今回は,「ヒップヒンジ」を紹介したいと思います.

過去にこちらの記事で触れていますが、もっと基本的な「ヒップヒンジってなんぞや」というところに触れて行きたいと思います。

 

聴きなれない言葉かもしれませんが,非常に重要な動作です.

 

*この記事は過去のブログの2016年11月に書いた記事をリライトしたものです。

 

 

ヒップヒンジ

ヒップヒンジとは,「ヒップ」と「ヒンジ」を合わせた言葉です.

ヒンジとは日本語で「蝶番」という意味で,ドアや扉を開け閉めするときに利用されている金具のことです.(最初の写真のようなやつ)

 

ヒップヒンジとは,股関節をこの蝶番のように動かす動きです.

以下の動画でヒップヒンジの動き,トレーニング方法が解説されています↓

www.youtube.com

 

ヒップヒンジのポイントは

・背中(脊柱)を適度なアーチを保ちながらまっすぐ伸ばすこと.

股関節を中心に動かし,お尻を後ろの壁に押し当てるイメージで股関節を屈曲させていくこと.

・ハムストリングにストレッチ感を感じ,それ以上屈曲できない角度まで股関節を屈曲させること.

膝関節は0度~20度程度の屈曲角度を保つこと.

です.

 

この動きは股関節の伸展(伸ばす)と屈曲(曲げる)の動きです.

この動きができると大殿筋やハムスストリングス,脊柱起立筋やなどの身体の後ろ側の筋群(Posterior Chain : ポステリオールチェイン筋群)を活動させる感覚や動きがつかめるようになります.

ヒップヒンジがうまくできないと...

ヒップヒンジがうまくできない場合,いわゆる膝関節メインの動き,あるいは大腿四頭筋ばかりを使った動きをしている可能性が高いです.

 

人が立位で大きな力を発揮するとき,例えばスプリントやジャンプなどの動きでは,足関節・膝関節・股関節の3つの関節が連動して伸展する(トリプルエクステンション)のですが,ヒップヒンジの動きができず股関節がうまく使えていないと,足関節と膝関節がその分の働きを代償します.

すると,大きな力を発揮することが困難になります.

 

また,膝関節や足関節に必要以上の負荷がかかるため,傷害発生のリスクが高まります.

ヒップヒンジを使ったトレーニング

ヒップヒンジの動きを取り入れたトレーニングで最も有名なものは,デッドリフトでしょう.

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デッドリフトは,ハムストリングスや大殿筋にをメインに,脊柱起立筋や広背筋も動員され,背面の筋を効率よくトレーニングできます.(大腿四頭筋も動員されるが,スクワットなどに比べて割合は少なくなる.)

デッドリフトを行う際にはヒップヒンジの動きが非常に重要で,それができなければ,適切な効果が得られないばかりか,腰痛等の傷害へつながる危険性が高まります.

 

デッドリフトよりもさらにハムストリングスや大殿筋へ負荷を高めたい場合には,ルーマニアンデッドリフトというトレーニングがあります.

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膝関節の動きを最低限にとどめ(膝を伸ばし切らずに軽く力を抜く程度)ヒップヒンジの動きのみで行うデッドリフトです.

このトレーニングはよりハムストリングスへの負荷が高まります.

それだけでなく,このトレーニングを行うことで,ハムストリングスの柔軟性向上も狙うことができます.

デッドリフトができない人,もしくはこれから始めようとする人はまずはこのルーマニアンデッドリフトから行っていくといいかもしれません.

 

また,股関節を使った爆発的パワーの発揮(パワーについてはこちら)をトレーニングする場合には,クイックリフト系のトレーニング(パワークリーン,ハングクリーン,スナッチなど)やケトルベルスイング等も有効です.

 その時もヒップヒンジが非常に重要となります.

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まとめ

今回はヒップヒンジについて書きました.

ちなみにヒップスラストもこのヒップヒンジの動きです.

 

ヒップヒンジを行うには,ハムストリングの柔軟性(立位前屈でつま先が触れるくらい)や胸椎の可動性(特に伸展:胸が張れるかどうか)などが必要です.

慣れるまで難しいかもしれませんが,臀部や背部の筋を活性化し,身体の後面の筋群を活用するためには必要な動きであるため,ぜひ行ってみてください.