#64 スポーツに活かす足首(足関節)のトレーニング

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めちゃくちゃ久しぶりにブログを書きました。

この1年半ほどはnoteをメインにしておりまして、多くの方にみていただけるようになりました。

 

note.com

 

しかしこちらのブログも見返してみると、我ながら結構面白いことも書いてるんじゃないかな?笑 と思いますし、またnoteは基本有料記事で書いていることもあるので、こちらのブログもちょっと嗜好を変えながらまた再開していきたいなと思っている次第です。

 

さて今回は足首(足関節)のトレーニングというテーマです。

 

この記事を読むと

スポーツパフォーマンスに活かす足首のトレーニング方法の考え方の基本

がわかります!

 

 

 

足首は怪我が起きやすい!

多くのスポーツでは走る、跳ぶといった能力が重要な身体能力の基盤になります。

その土台となる足首(足関節)の重要性は言わずもがなですが、足首はスポーツパフォーマンスの基盤でありながら非常に怪我の多い部位でもあります。

 

サッカーやバスケといった球技系のスポーツでは、方向転換やジャンプ、相手との接触などのタイミングで足関節捻挫が起きることが多く、足関節捻挫は肉離れと合わせて「2大球技スポーツで起こりやすい怪我」と言っても過言ではないでしょう。

 

足首の怪我が多い選手に対して、ガラスの足首と心ない言葉がかけられることもあるほど、足首の怪我というものはよく起こり、またくせになりやすいです。

 

 

足首とスポーツパフォーマンス

怪我で注目されることの多い足首ですが、高いスポーツパフォーマンスにおいて非常に重要な役割を担っています。

 

走る、跳ぶといった運動を高いレベルでこなすには、一般的に「ばね」と呼ばれる能力が大切になります。

この「ばね」は、下の動画のように、瞬間的に大きな力を発揮することで生じる能力ですが、これは単に筋力・パワーが高いだけでなく、効果的にSSCを活用できてこそ発揮できる能力です。

 

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特に接地時間を限りなく小さくするような(素早いジャンプ、スプリントなど)パフォーマンスにおいては、アキレス腱のSSCを利用した「ばね」が非常に重要となります。

 

 

一般的な足首のトレーニング

ヒラメ筋と腓腹筋から生じており、足首をまたいで足裏の足底腱膜まで連続しているとされています。

 

足首の強化として一般的に行われることが多いのはカーフレイズ、チューブトレーニングといたエクササイズで、これらはふくらはぎや脛の筋肉(腓腹筋、ヒラメ筋、腓骨筋、前脛骨筋、後脛骨筋など)を筋力トレーニングとして鍛えることで足首の強化を図ろうとするエクササイズです。

 

もちろんこのような足首周囲の筋力を高めることを狙ったエクササイズは、目的に応じては選択する場合もあります。

それは股関節周囲の筋力を向上させるためにスクワットやルーマニアンデットリフトを行う、ということと同様で、「スクワットは意味ない!クリーンをやれ!」と言われたところで「いや目的が違うから」と一蹴されてしまうでしょう。

 

しかし足首の強化としてカーフレイズやチューブトレーニングを行う際に頭においておくべきなのは

 

・足首はアキレス腱のSSCを利用した「ばね」の発揮が非常に重要で、それには短い接地時間での大きな力の発揮が求められる
・短い接地時間で大きな力を発揮するためには足首を「固める」必要がある
・固めるためにはアキレス腱と繋がるふくらはぎの筋肉だけでなく、脛の筋肉(前脛骨筋など)や腓骨筋、足裏の筋などを「共収縮 co-contraction」させる必要がある
・その際の筋の収縮様式は「アイソメトリック」に近い「エキセントリック」

 

といったことです。

 

スポーツに活かす足首のトレーニング

「ばね」を使うためには接地の瞬間に足首を適切な状態まで固める必要があります。

そうでなければ接地の衝撃に負けて足首が曲がってしまい、その分エネルギーのロス、接地時間の延長、が起きてしまうためです。

 

その「固める」状態を作り出すには足首周りの筋を「共収縮 co-contraction」させる必要があります。
これはカーフレイズやチューブトレーニングなどでは、筋力の向上という意味では貢献がありますが、実際のパフォーマンスのとの機能の乖離があることから求めるパフォーマンスにはつながらない可能性があります。

 

この足首周りの共収縮を起こし、足首のバネを鍛えていくためには例えばSunnyさんが日頃から発信しているHop(一般的にアンクルホップという名称で行われている、陸上競技ではメジャーなエクササイズです)などが効果的と考えられます。

 

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足首周りを共収縮させつつふくらはぎ(腓腹筋、ヒラメ筋)をアイソメトリックよりのエキセントリックで使い、アキレス腱に素早い伸張を加え、SSCを引き起こす

→短い接地時間で大きな力発揮
→「ばね」が高まる

 

このようなイメージが大切です。

 

この足首の制御ができた上でプライオメトリックの強度を上げていくとより高いトレーニング効果を得られると考えられます。

 

 

腓腹筋は二関節筋肉、ヒラメ筋は単関節筋だから... 

最後に、アキレス腱自体は腱であり筋肉ではないため、それ自体に能動機にのびたり縮んだりする力はなく、腓腹筋やヒラメ筋の活動によって受動的に引き延ばされることでその機能を果たしてくれます。

 

ここで問題になるのは腓腹筋が膝関節もまたぐ二関節であり、ヒラメ筋は足首だけをまたぐ単関節筋であるということです。

 

腓腹筋は二関節筋の特徴である、関節間のエネルギーの伝達という役割を果たしてくれます。

その特徴から膝関節が曲がっている(屈曲している)ときには筋が短縮位になるため、大きな力を発揮することができません。

その場合には単関節筋であるヒラメ筋の活動が相対的に優位になります。

 

となると、例えばスプリントにおいて、加速の局面と最大疾走の局面では、膝関節・足首の角度ともに異なり、加速の局面のほうが膝関節・足首ともに曲がる角度が大きくなります。

 

そのため加速の局面ではよりヒラメ筋を優位に使ったばねが必要となり、最大疾走に近づくほど腓腹筋が優位なばねが必要になってくることが考えられます。

 

先ほど紹介したHopに代表されるエクササイズは、膝関節をできるだけ曲げないようにすることがポイントで、それによってより固い足首、アキレス腱のばねの活用を実現させます。

 

しかし加速局面にフォーカスした場合はより膝が曲がった状態で足首を固めるトレーニングが必要かもしれないですね。

エクササイズを考えてみるとおもしろいと思います。お勧めのエクササイズがあれば教えてください!

 

今回はここまでです!

ありがとうございました!

 

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