#52 トレーニングへの姿勢から感じる「勝利までの距離」

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ウォーミングアップやトレーニングの様子を見ていて、コーチやトレーナーはその選手の動きから、何かしらの課題や特徴をつかむことがあると思います。

選手が思っている以上に、チームスタッフは選手のことを見ているものです。

 

その中で、最近感じるのは、動きの質や特徴というよりも、その取り組み方というか、取り組みの姿勢や態度です。

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#50 減速はもも前の筋肉ではなく大殿筋やハムストリングが重要?

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「ケツで止まれ」という表現をされることがよくあります。

これは、減速動作を大殿筋やハムストリングを働かせて行えという意味です。

 

しかし、「大腿四頭筋はブレーキ筋」という表現や、「止まるときにもも前が疲れる」という現象が起きることはよくあり、どっちなの?と疑問に思うことはないでしょうか。

 

そもそも、「加速するときや走る時も大殿筋やハムストリングが重要だと言われるのに、なんで逆に減速する時も同じ筋が大切だと言われるのか?」という疑問を感じる人もいるかもしれません。

 

これは、筋の収縮様式が加速と減速では異なることが理由です。

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#49 ランニング時のハムストリングは遠心性収縮ではなく等尺性収縮?

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ランニング時のハムストリングの働きは、遠心性収縮(エキセントリック)だとされていて、だからこそ肉離れの予防やパフォーマンス向上のために遠心性収縮でのトレーニングが必要だとされています。

 

しかしながら、遠心性ではなく等尺性収縮ではないか?という考えもあるようです。

 

ちなみにですが今回の記事はあくまで「紹介」です。

 

 

遠心性収縮か?等尺性収縮か?

以下の記事でこれに関して触れられています。

登録しないと全文は読めないようになっていますが。。。

 

 

どちらもBas Van Hooren氏という方の記事で、これのもととなっている論文もこの方と、Frans Bosch氏が著者となっています。

 

Frans Bosch氏といえば先日こんな記事が話題となりましたね。

欧州サッカー最先端の筋トレ事情。大工が釘を打つ動作に極意がある | footballista

 

前提としてですが、記事でも原著論文でも、「ランニング時の遊脚後期のハムストリングの活動が当尺性収縮である可能性」について述べているのであって、本文中にもありますが、絶対そうだとは言い切れない状態です。

 

ちなみに、今回僕がこの記事で書くのは、こういう考え方があるんだという紹介だけで、それに関して何か自分の意見を言うことはしません。

なぜならまだ読んでる途中だからです笑

ほかの情報源から大枠の話や知識は得ていますが、細部や論文でどう書かれているかは理解しきれていません。

 

ちなみに論文はこちら。

こちらからは無料ではAbstractしか読めませんが、ResearchGateに登録していればBas Van Hooren氏にPDFデータの要望を出すと送ってもらえるという裏技があります。

 

 

まとめ

仮にアイソメトリックだとすれば、エキセントリックだけでなくその収縮様式でのトレーニングの意義も変わってくると思いますし、遅発性筋肉痛やトレーニング強度を考えると、アイソメトリックの方が導入しやすいとも考えられます。

とはいえ、エキセントリックのメリットがなくなるわけではないので、「時代はアイソメトリックだぜ」なんてなるのも違うかなと思います。

 

とにかくまず読んでから、また別で記事を書きたいと思います。

#48 筑波大学時代の「やれよ」と、今「やれてるのか?」という自問自答。

大学時代、蹴球部(サッカー部)では何かにつけてみんなが「やれよ」と言っていたなあということを今朝思い出しました。

 

久しく聞いていなかった言葉で、久々に思い出すとすごく大事だったなと感じます。

 

「やれよ」

「しっかりやれよ」のやれよなのか

「闘えよ」をやれよと読むのか

そんなことを考えたことはありませんでしたが、とにかく何かにつけてみんなが「やれよ」と言ってました。

 

サッカー中でも、大学内でも、遊んでいても、飲んでいても本当に「やれよ」「やれよ」だった気がします。

 

先程書いたようにこの「やれよ」は、何かをしっかりやっていないやつに対して「しっかりやれ」という意味で使ったり、何かに対して闘えていないやつに対して「闘え」という意味で使います。

 

闘う対象は自分であったり、サッカーの相手であったり、イベントに参加できるか否かであったり、飲み会であったり、女の子対して一歩踏み出せるかどうかだったり、と多数多様です。

 

しっかりやることに対しても、仕事や練習への取り組み、サッカーのプレーの成功不成功、最近弛んでないかという指摘などなど、これも多種多様でした。

 

「やれない」やつに対しては「やれねーか」が決まり文句です。

 

この「やれよ」ですが、冗談っぽくいう時もありますが、真剣に使う時もあって、オフ・ザ・ピッチで自分の不注意や気持ちの弛みがあったり、オン・ザ・ピッチで気の抜けたプレーをしたり、ボールを取られても追わなかったり、と本気の指摘としても使ってました。

 

特にオフ・ザ・ピッチでの「やれよ」は卒業してから言われることが少なくなり、今日ふと考えると、自分は「やれてるのか?」と不安になったんですね。

 

周りに指摘してくれる人がたくさんいたのは本当に恵まれてたなと思うとともに、今後「やれよと言われることはどんどん減っていくんだなと思うとなんか寂しい気持ちになります。

 

となると自分自身で「やれてるのか?」を問いかけ続けなければならないわけです。

 

自問自答ですね。

 

まとめ

と、今朝の同期の近況報告(卒業してから週ごとに順番にみんなで行なっている)で久々に「やれよ」の言葉をみて感じたのでした。

#46 トレーニング負荷で考えるべき外的負荷・内的負荷の違いとは?

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 前回導入として書きましたトレーニング負荷・強度・量・質に関してです。

#45 トレーニングの負荷と強度の違いを知ることはコンディショニングの基本となる。 - Matsu Sports Training


今回は、まずトレーニング負荷とはなんなのか、というところを簡単にまとめました。

 

トレーニングに関わらず、運動すると体に負担がかかります。

それをトレーニング負荷と表現することが多いですが、その定義や概念を理解しておくことは、トレーニング計画・実施をする上で非常に重要だと考えています。 

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#45 トレーニングの負荷と強度の違いを知ることはコンディショニングの基本となる。

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「今日の練習は負荷が高かった」

「今日の練習は強度が高かった」

 

これらは同じように聞こえて、本来全く違う現象を指している言葉です。

 

トレーニングによって身体に起こる変化の大きさをトレーニング負荷と言いますが、この一要因としてトレーニングの強度が挙げられます。

 

つまり、トレーニングの負荷が高かったとしても、必ずしもトレーニング強度が高いわけではないということです。

 

 

トレーニング負荷・強度・量・質

トレーニングを考える上で

  • 負荷

  • 強度

の概念は基本になると思います。

 

これはフィジカルトレーニングに限った話ではなく、競技トレーニングでも同じです。

 

特に現代サッカーにおけるトレーニングでは、フィジカル、メンタル、技術、戦術 etc...と分けてトレーニングするのではなく、組み合わせてトレーニングしようとする流れです。

 

 

そうであるならば、競技練習に中でコンディショニングを行う重要性がますます高まり、1つのトレーニングプログラムごとの負荷・強度・量・質を考えること、トレーニング全体を通してのそれらを考えること、週単位での、月単位での、と考えていくことが求められるはずです。

#3 サッカーのピリオダイゼーションを現場で活用する。 - Matsu Sports Training

 

なぜなら、これまでフィジカルトレーニングとして切り取り、ラントレーニングやサーキットトレーニングとして定量化しやすいトレーニングを利用して行なっていたコンディショニングを、複雑性の高いサッカーのトレーニングで行わなければならないからです。

 

よくトレーニングの質と量のどちらを優先するか?

という議論を耳にしますが、そもそも負荷・強度・量・質の概念を踏まえると、その二つを二項対立で対比するのは無理があります。

 

質の高いトレーニングをたくさん行うことは可能なはずなので。

 

負荷と強度の違い

まずはこの二つを整理することからだと思います。

次回以降でこの辺りの話をまとめていこうと思っています。

 

まとめ

今回は、次回以降の導入記事でした。

ここは基本ですが、超大切だと思っています。

 

スポーツトレーニングを行う上で避けては通れないと思うので。

 

次回↓

#46 トレーニング負荷で考えるべき外的負荷・内的負荷の違いとは? - Matsu Sports Training

#44 学生におすすめ!コスパで選ぶ格安プロテイン「X-PLOSION」

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プロテインを購入する際に、何を基準に決めたらいいのか?を悩む人は多いように感じます。

 

実際、現場で活動していると、どれを購入するのがいいかと聞かれることがありますが、プロテイン摂取の目的が「たんぱく質の摂取」であることを考えると、そのプロテインの中にどれだけたんぱく質が含まれているか、をまず見るべきです。

 

加えて、問題となるのは価格ですね。

特に学生にとっては、1000円でも安く書いたい、というのが本音のはずです。

 

ということで、今回は格安プロテイン「X-PLOSION」の紹介です。

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#43 ウェイトトレーニングと持久系トレーニングを効果的に両立させるために考えることとは?

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持久系トレーニングと聞いて思い浮かべるものにはどんなものがあるでしょう。

ジョギングやランニング、バイクトレーニングはもちろん、多くの球技系スポーツはその種目自体が持久系トレーニングになり得ます。

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#42 「乳酸は疲労物質ではない」ことを学ぶために東京大学八田教授の著書「乳酸をどう活かすか」を読もう。

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「乳酸は疲労物質ではない」 ということは、僕は大学で学んだこともあり知っていましたが、専門学校にきて、またその他書籍や情報を得ていく中で、「乳酸は疲労物質である」とされていることがかなり多いなと感じています。

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#40 大学生の頃に感じていた「体育系大学で学生トレーナーを経てトレーナーを目指す」ことのメリット・デメリット

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僕は、大学4年生(2年前)からブログを書きはじめました。

この2年の間にブログを移転させています(なので最近ちょくちょくリライトしてます笑)。

書き始めた当初に、「体育系大学からトレーナーを目指す」というテーマで記事を書いてたのを思い出して、自分で読み返してみました。

 

ああ2年前はこんなことを考えていたんだなと思うと同時に、誰かの参考になればいいなと思ったので、こちらに持ってきました。

 

以下当時書いた文章です。

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#39 アスリートのコンディショニングを学ぶのにおすすめの本を3冊紹介する。「ピーキングのためのテーパリング」他

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「コンディショニング」は、日本語では「調整」と訳されることが多く、それだと何かを「向上させる」というニュアンスを感じ取りづらいです。

 

例えばNSCAでは、コンディショニングを以下のように定義しています、

コンディショニング(Conditioning)とは、スポーツパフォーマンスを最大限に高めるために、筋力やパワーを向上させつつ、柔軟性、全身持久力など競技パフォーマンスに関連するすべての要素をトレーニングし、身体的な準備を整えることです。また、一般の人々にとっては、快適な日常生活を送るために、筋力や柔軟性、全身持久力をはじめとする種々の体力要素を総合的に調整することです。 引用

https://www.nsca-japan.or.jp/01_intro/sandc.html

 

今回は、トレーニングを含めてコンディショニングであるという認識のもと、アスリートのコンディショニングを学ぶためにオススメの本を3冊選んでみました。

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