Twitterで少し話題になっていて気になっていたので、Amazon Primeの翌日配送を指定したのですが、非常に面白く1日で読み終えてしまいました。
せっかく読んだ本をブログにしたいなあとも思っていたので、この本を第1号に、#読書記録を始めたいと思います。
構成は、
- 3文要約
- 感想
でいきます。
3文要約
- 多くの人は、実力をもつ者が評価され、「実力と少しの運」が成功の要因だと直感的には感じる。
- しかし、実際には実力の占める割合はずっと小さく、「思考の錯覚によって生み出された錯覚資産」が大きな要因となっている。
- 「錯覚資産ー運ー実力」の世界観で生きる人間の方がはるかに強いのだ。
感想:錯覚資産を利用しつつ騙されないために。
現代は実力主義だ!と言われながらも実際に実力「だけ」が評価されていることはほとんどなく、学歴や前職、過去の成功などのステータスから、容姿や年齢、性格などの実力とは関係のない部分がその人の評価を大きく変化させています。
本来なら実力が適切に評価されるべきなのに、現実世界ではそうならない不条理を、筆者は
「無意識の認知バイアス」による「思考の錯覚」から生まれる「錯覚財産」
という視点から述べています。
本書の冒頭には
「イケメン政治家が、そうでない政治家の2.5倍の票を獲得した」
といった事例が書かれていますが、
仮に、これに対して単に
「やっぱりイケメンは人気が出るのか。。。」
と思うだけにとどまってしまった人は今すぐAmazon Primeで翌日配送を指定してこの本を読みましょう。
また
「成功するかどうかは自分でコントロールできる」
「自分の直感を信じている」
「この企画が成功したのは優秀なAくんがいたからだ」
「Twitterでフォーローワー数の多い人のTweetはどれもためになるなあ」
特にTwitterは、こんなのばっかだ、って言うことを受け取る側が理解した上で楽しまないとですね、何も考えずそのまま受け取ると損ばかりしてしまうとおもうのですよ。 pic.twitter.com/uwA4nBXLcS
— 松本圭介 (@DoKei56) 2018年9月2日
のいずれか一つでも違和感を感じなかった人はいますぐAmazon Primeです。
感じた人もAmazon Primeです。
タイトルからしてこの本は
「人生で成功を収めたい人が読む本」「人生の勝者になりたい人」が読む自己啓発本というイメージを感じますが、
むしろ僕は
「人生で勝たなくていいけど負けたくない人」「成功しなくてもいいけど損をしたくない人」
が読むべきだろうなと感じました。
世の中には、「錯覚資産」をうまく活用・利用できている人と、それに気づかず踊らされてしまっている人がいると思うのですが、後者の人たちがその仕組みを知らなければ仮に実力があっても正当な評価をせれなかったり、単純に損をしてしまったりなどということが頻繁に怒ると思われます。
この本は、筆者が、この錯覚資産が人生をうまく生きていく・成功するためには錯覚資産を手に入れていくことが必要だと述べながら、同時に終始一貫してそのような生き方が
「醜い」「醜悪」「卑劣だ」「空虚なハリボテ」「欺瞞」
とも表現しているところが面白い点なのです。
錯覚資産を利用するもよし、騙されないために本書を生かすもよし、読む人の目的によってこの本の価値は大きく変わると感じました。
最後に一つ本書から引用して終えたいと思います。
現実世界は「実力が正しく評価される健全でフェアで気持ちのいい世界」なんかじゃない。
思考の錯覚の泥沼の中で、錯覚資本という卑怯な武器で殴り合う、油断のならないジャングルなのだ。(本書 p.348)
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