Matsu Training Room

体育系大学卒のPT学生。スポーツやトレーニング、身体について書いていきたいと思います。

#18 減速のスキル② 「重力」を効果的に活用すればもっと楽に減速できる。

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前回投稿で、人が動くには

  • 重力
  • 地面半力

の2つが主に働くと書きました。

 

そして減速時における地面反力の活用に関して簡単にですが書きました。

 

今回はもう1つの力の重力に関してです

 

 

重力

減速時に重力を活用しましょう、ということですが、簡単に言うと、

「身体を傾けていったときに倒れそうになる」

現象を活用しようよ、ということです。

 

まっすぐ直立した状態から、前方に身体を傾けてみましょう。

次に、同じ姿勢から後ろに身体を傾けてみましょう。

 

それぞれ、前方、後方に倒れそうになると思います。

 

こんなこと当たり前といえばそれまでですが、それを使ってみましょう。

 

後方への力を生み出す

減速するということは、現在進んでいる方向とは逆の方向へ力を加えなければならないということです。

 

ジャンプした時に、いつまでも上へ跳び続けず、一定の高さで落下してくるのは、重力が地面方向への力を加えているからです。

 

それと同様に前方に走っているところから減速したければ、後方への力を加える必要があります。

 

その後方への力の1つとなるのが、前回触れた地面反力です。

そしてもう1つが重力となります。

 

地面半力を得ることができても、下の図のように上半身が前方に倒れているような姿勢では、重力によって後方へ倒れようとする力(後方への力)を十分に活用することができません。

 

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対して下の図のように、身体を後方に傾けることで、重力を効果的に活用することができます。

 

上の図では、筋力や接地の位置、タイミングなどを踏まえた地面反力に大きく依存する減速となるのに比べ、下の図ではそれに加えて重力を活用することができ、 より身体的な負荷を減少させることが可能です。

 

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まとめ

バスケやアメフト、ラケット競技などの競技で見られる急減速では、1つ目の図のような地面半力に大きく依存するような減速を行う場面が多く見られます。

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そしてそのスキルは、競技行うのにプラスに働くスキルと思われます。

その場合はその減速でも全く問題ありません。

 

しかし、

  • 急減速ではない場合
  • 減速ののちに相手の動きに対応しなければならない場合
  • あらかじめ予想した状況で方向転換する場合    etc...

など多くのシチュエーションで、身体を傾けて減速する方が、より速く、より効率よく動くことが可能です。

  

重力を活用する、重心移動というと難しいスキルのように聞こえますが、まずはこんなシンプルなことから意識してみてください。

 

#17 減速のスキル① 形ではなく「地面に力を伝える感覚」を掴む。

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 人が動くために働く力の主なものとして

  • 重力
  • 地面反力

の二つがあげられます。

 

前方への移動を考えると、

  • 重力によって前方に倒れようとする力
  • 地面に対して力を加える(筋による出力)ことでうける地面反力

によって前方へ歩いたり、走ったりできるというわけです。

 

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今回は「減速」と「地面反力」について書いていきます。

 

地面に対して力を伝える

昨日、減速に関して以下のような投稿をしました。

 

減速の時も、前方への移動と同じで、重力と地面反力を効果的に利用することが求められます。

 

そのために、上の投稿のような戦略が考えられるわけですが、だからと言って、これをこうやってこうやって、、、と見かけの動きだけ追求していけばいいというのはちょっと違うかなという感じです。

 

重要なことの1つに「地面に力を伝える感覚」があります。

 

 投稿では、下腿の角度(ネガティブシンアングル)に注目しましたが、それはその形を作ることが目的ではなく、地面反力を効率よく受けるための戦略です。 

 

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接地の瞬間に同じような見かけの姿勢が取れていたとしても、地面に対して発揮する力の方向がずれていたり、そもそもその形を作ろうとしているだけだったりすると、うまく減速できないかもしれません。

 

いわゆる「膝が潰れる」「膝が負ける」と言った状態になってしまうわけです。

 

こうなると股関節の伸展筋(大臀筋、ハムストリングなど)も効果的に動員するのが難しくなってしまいます。

 

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逆に言えば、この感覚がつかめればシチュエーションや姿勢が変わったとしても対応していけます。

 

もちろん感覚だけでなく、それを実行する身体的な能力(例えばエキセントリックな筋発揮)が求められることは忘れてはいけません。

筋力などの問題でそもそもその動きができないという場合もあるかもしれません。

  

ただ、自分が、どこに、どのように脚を着くと、地面からの反力をより受けることができるかというのは、減速だけでなく、横方向の動き、加速時の動きなどにも通ずる感覚です。

 

一度自分の身体を動かして試してみてはどうでしょうか。

ぜひ挑戦してみてください。

#16 例えば、走るときに腕を後ろに振るのか?前に振るのか?という話で。

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先日ある勉強会に参加した時の話です。

 

実技も含まれており、行ったのはベーシックなエクササイズでしたが、新たな発見や理解があり行ってよかったと感じています。

 

そのセミナーで、

「走るときに腕は前に振るか?後ろに振るか?」

といった話があがりました。

 

 

さあ、どっち?

上記のように、

 

「AとBがあります。さあ、どちらが正解でしょうか?」

というのはよくあり、それが例えば

 

「カレーは食べ物?食べ物じゃない?」

という話であれば、「食べ物だ」、と考えるでしょう。

 

しかし

「カレーは、食べ物?飲み物?」

という話では、

「カレーは飲み物や!」

と言い出す人が出てくることが考えられます。

 

「カレーはおいしい?まずい?」

となると、Aだとは言い切れなくなります。

 

AとBどちらが正解?といった場合には

「AかBかは判断できない」

「AもBもその通り、だけどどっちかといえばA」

 

ということは多く、その場合の「どっちかといえば」というのは

その人の置かれている状況やその人個人の特性に影響されると考えられます。

 

AorBはその人による

ここで冒頭の話に戻りますが、この時は、

「腕は前にも後ろにも振る。何故なら腕を振る目的の一つとして、身体の回旋を抑えることが挙げられるから。

腕を振らずに走ると、右足を出したときには身体が右に回ってしまうし、左足の場合はその逆になってしまう。」 

というお話をしていただきました。

 

それに、付随して

「腕を後ろに振る意識が強すぎて、本当に後ろにしか振っていない選手、逆に前にしか振っていない選手がいる。」

という話もしていました。

 

つまり、

「腕は前にも後ろにも振る。しかし、どっちが大切なのかは人によって変わる。」

ということです。

 

Cを生み出す

 

Aに対してBという考え方が生まれるのは当たり前で、カレーの例で示すと、

A:「カレーはおいしい」

B:「カレーはまずい」

という二つの意見を互いに譲らずに言い合ったところで話は平行線をたどります。

 

もしかしたら違ういつもと違うカレーを食べてみたら、Aの考えがBに変わることもあるかもしれません。

しかし逆もまた然りですね。

 

となると、

C:「カレーはおいしいと思う人もいれば、まずい人もいる」

 「おいしいカレーもあれば、まずいカレーもある」

という考えを生み出すことが必要で、おいしいと思う人はカレーを食べたらいいし、まずいと思う人は違うものを食べたらいいわけです。

おいしいカレーを選んで食べたらいいわけです。

 

これは、AでもBでもどっちでもいい、という考え方に思えて実はCという新しい考えを生み出したことになります。

 

食べ物はカレーだけではないし、チキンカレーだけじゃなくマトンカレーもあるのです。

 

まとめ

もちろん、AがいいかBがいいかといった場合には、明らかにAが良いということもあります。

 

しかしそうでないときに、

「この場合もAであの場合もA。Aが正しくてBは間違い。」

と考えてしまうか、

 

「これとこれはAだけど、こっちははBだ。」

「AとBを合わせて考えてみたらCが生まれた。そしてこの場合にはCがいいはずだ。」

「そもそもAでもBでもなく、そしてCでもない。別の方法であるDがいい。」

 

と考えるかで、全然違いますよね、という話でした。 

 

そしてその考えから自分なりの結論を下すために必要なのが勉強であり、経験であり、直感なんだなと思ったりなんかしたりするんです。

#15 運動中、自分の身体に意識を向けるとパフォーマンスが下がる?外に向けると上がる?

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人の運動には何かしらの目的が伴うもので、目の前にある食べ物を手に取りたいから手を伸ばし、100m離れたあの人のもとに行きたいから走りだします。

 

この時、自分の意識は自分の身体には向いておらず、目の前の食べ物や、遠くにいるあの人に意識が向いています。

 

対して、ウェイトトレーニングでは大殿筋に意識を集中させますし、新しい動作を習得したいときにはこんな感じかな?と自分の身体感覚と向き合うことになります。

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#14 怪我をした後は安静にする?それとも?早期からの”Optimal Loading” -PRICEからPOLICEへ-

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怪我をしてしまったら、まずは応急処置が必要となります。

これまで、受傷後の対応としてRICEやPRICEがメジャーな方法として用いられてきました。

RICE、またはPRICEは

  • P:Protection(保護)
  • R:Rest(安静)
  • I:Icing(冷却)
  • C:Compression(圧迫)
  • E:Elevation(挙上)

の頭文字をとった言葉で、受傷直後にはこれらの処置を行いましょう、とされています。

僕が大学で教わったのもこのRICEあるいはPRICEです。

 

しかし、現在、RestをOptimal Loading(適切な負荷)に変更した、POLICEという考え方に変わっているようです。

 

 

RestからOptimal Loadingへ

PRICEのRestにあたる”R"が、Optimal Loadingの”OL"にかわり、POLICEとなっています。 

 

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RICEでは、受傷直後から数日間、患部を安静にすることとしていました。

しかしPOLICEでは、受傷直後には安静が必要とするものの、それは受傷直後に限られるべきで、必要以上に長期の安静は組織や機能的な側面に対して悪影響を及ぼすとし、早期から適切な負荷をかけていくことを求めています(1)。

(例えば足関節捻挫において、早期から適切な負荷をかけていくことで、従来のPRICE処置と比較して足関節の機能が有意に改善された、という報告があります。(2))

 

一見、損傷した部位に負荷をかけると、悪化させてしまうように思われますが、「適切な」負荷であれば、それが回復に繋がります。

 

逆にいつまでも松葉杖を使っていたり、必要以上にギプス固定をしたり、がマイナスに働いてしまう、ということです。

 

特にトレーナーがいないチームの選手は、受傷から数日間、長ければ一週間以上患部に必要な負荷をかけずに過ごしてしまうということが少なくないので注意が必要でしょう。

 

あとよくあるのが、自分自身でも動かしていいのかわからず、動かしたら痛いと思い込んでいる場合です。

これが意外と多く、そのような場合は簡単なROM改善の運動から始めると、「あれ意外と痛くない」、となったり、そのまますんなり歩けたり、ジョギングまでできてしまったり、ということはよくあります。

 

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適切な負荷はどれくらい?

じゃあ適切な負荷ってどれくらいなの?という部分が問題位なりますが、これは介入するトレーナやPTなどが、医師の診断や対象者の状態から判断していくことになるようです

 

もちろん負荷が大きすぎれば、患部の状態を悪化させてしまいます。

そのうえで、どれくらいの負荷ならかけても大丈夫なのかを判断しながら介入していくことが求められます。

 

まとめ

上にも書きましたが、安静がいけないのではなく、必要以上の安静が悪影響を及ぼすのです。

怪我の重症度が高ければ、安静にすることが必要です。

 

しかし、逆に受傷後1日の状態であっても、状態次第では、可動域の改善をはかったり、痛みのない範囲で患部を動かすことはできます。

 

怪我をしたらしばらく安静にしなきゃいけない。。。ではなく、可能な範囲で、可能なだけの負荷をかける、ということが早期復帰のためにも、再発を防ぐためにも必要となるということです。 

 

RICEは聞いたことがあるけど、POLICEは初めてきいた、という人は多いと思います。

「安静」がいいとは限らないということですね。

 

 

参考

1)Bleakley CM, Glasgow P, MacAuley DC. PRICE needs updating, should we call the POLICE?. Br J Sports Med 2012;46:220-22

2)Bleakley CM, O’Connor SR, Tully MA et al.  Effect of accelerated rehabilitation on function after ankle sprain: randomised controlled trial. BMJ 2010;340:c1964

#13 日本トレーニング科学会大会で感じたトレーニング指導に必要な能力

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先日、日体大世田谷キャンパスで行われた日本トレーニング科学会大会に行ってきました。

友人に誘ってもらったのがきっかけです。

 

大学の卒業論文のポスター発表で、日本コーチング学会には参加したことがあったのですが、個人的に学会に行くのは初めてでしたし、大学の頃とは違い、スポーツ・トレーニングといったところから少し離れてしまった(現場での活動があるので離れてはいませんが)と感じていたので、タイミング的にはとてもよかったです。

 

1日目は参加できなかったので、2日目だけの参加でした。

シンポジウム、ランチョンセミナー(筑波大の征矢先生が講演していてなんだか懐かしい気持ちになりました笑)、ポスター発表が行われたわけですが、今回は主にシンポジウムに関して、それと全体を通しての個人的な感想を書いていきます。

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#12 広背筋を働かせたい背中のエクササイズは、肩甲骨に注目することも大切だけれどそれだけでなく。

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ラットプルダウンや懸垂、マシンやダンベル、バーベルを使ったローイング系エクササイズは、背部の筋、主に背部の筋力向上を目的に行われます。

 

背部には多くの筋がありますが、この場合、使いたい、負荷をかけたい筋は広背筋です。

しかし、その広背筋の働きを知らないことで、肩甲骨を動かすことや、脇の下あたりの筋を使ってる感覚でエクササイズに取り組んでいる選手も少なくありません。 

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#11「ブラジル体操」をウォーミングアップとして行う際に考えることは?

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ブラジル体操。

 

サッカーに関わる人なら誰でも一度はやったことがあるのではないでしょうか?

しかし、どんな目的で行っているのか、その動きが適切なのかという点は見過ごされて、練習前・試合前の儀式として行われていることも多いです。

 

ということで、今回はブラジル体操について考えてみます。

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#随時更新 おすすめ書籍(学生トレーナー・指導者・選手・医療系学生向け)

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この記事では、トレーナー・選手・PT学生などの方にお勧めできる書籍を随時更新しながら載せていきたいと思います。

 

新しい知識・考え方を得る方法として、人に会う・話を聞く、インターネットで検索する、SNSを活用する、論文を読むなど様々な方法がありますが、「本を読む」ことは自ら学んでいくために避けられないと思います。

 

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#10 サッカー選手の傷害予防プログラム「FIFA11+」の効果はどれくらい?

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FIFA11+を知っているでしょうか?

 

サッカー選手を対象にした傷害予防プログラムです。

せっかく一つの形としてまとめられているのに、いまいち知名度が低い気がするので簡単に紹介してみます。

 

 

FIFA11+

FIFA11+は、サッカー選手の傷害予防を目的に作成されたエクササイズプログラムです。

もともとはFIFA11という形でしたが、改良され今の11+になったようです。

 

そんなFIFA11+は、Part1, Part2, Part3の3パートで構成されています。

  • Part1:ランニングエクササイズ(6種目・8分)
  • Part2:筋力・プライオメトリクス・バランス(6種目・10分)
  • Part3:ランニングエクササイズ(3種目・2分) 

という内訳で、トータル15種目を約20分で行うことができるようになっています。

 

また、Part2の「筋力・プライオメトリクス・バランス」はレベル別に3段階用意されていて、段階に合わせて選択できるようになっています。

 

具体的なエクササイズは、JFAのHPでPDFを配布しているので確認することができます。

JFA HP FIFA11+

 

youtubeには、動画形式で投稿されているので、映像で見たい人はどうぞ。

(以下の動画はデモンストレーションががいまいちですが、流れはわかりやすいと思うので貼っておきます。。。)

www.youtube.com

 

どれくらい効果がある?

このFIFA11+ですが、

「傷害発生を60%ほどに減少させることができる」

とするシステマティックレビューがあります。

プログラム自体は簡単なもので、誰でもできることを考えると効果的なのかなとは思います。

 

60%という数値に関してどうとらえるかはそれぞれだと思いますが、

「筋力トレーニングを行うことで傷害発生を1/3以下に減少させることができる」

といった別の研究がある上で考えると、数値としては何とも言えない気がします。

 

しかし、

  • グランドで行えること。
  • 用具を必要としないこと。
  • どの年代(小学校・中学校でも)でも行えること。
  • 運動の強度が低いためいつでも行えること。

などを考慮すると、ウォーミングアップとして行うことで効果的に活用できるのではないかなと思います。

 

デメリットとしては 

  • このままだと運動強度が低すぎてパフォーマンス向上に繋がるかは微妙で、傷害予防の効果しか期待できないかもしれない。
  • 惰性で行う可能性が高い。

なんてことが考えられるんじゃないかなとは思います。

 

とはいっても、FIFA11+の一番の良い点は、複数の予防エクササイズがまとめられ体系化されていることだと思います。

 

それぞれのエクササイズは基本的なものでありますが、それがFIFA11+として一つの形になっていることで、指導者やトレーナーは、これをベースに様々な工夫ができるのではないでしょうか。

 

これらのエクササイズを行うことが目的ではないので、これを基準にして設定やエクササイズの種類を変更することは何の問題もないでしょうし、工夫次第では、技術戦術トレーニングと合わせて行うこともできそうです。

 

指導者、トレーナーの工夫次第ですね。

 

まとめ

今回はFIFA11∔に関してでした。

 

「練習前のアップは、グランドを2周走ってからストレッチ」

なんてチームは日本中にいくらでもあると思います。

まずはJFAも公開してくれているFIFA11+をやってみて、それから各々の色を付けくわえていく、なんてのもいいんじゃないでしょうか。

 

なんにせよ、「傷害予防」に取り組むことはアスリートとして必須条件であると思いますし、「怪我をしない選手はいい選手」とも言われたりしますので、FIFA11+でなくとも、何らかの効果的な傷害予防プログラムはやるべきでしょう。

 

 

参考

Effect of specific exercise-based football injury prevention programmes on the overall injury rate in football: a systematic review and meta-analys.

 

The effectiveness of exercise interventions to prevent sports injuries: a systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials.

どちらも全文無料でダウンロードできます。

#9 ヒップヒンジはあくまでトレーニングのための動作であり、競技スキルではない。

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ヒップヒンジには、股関節を蝶番(ヒンジ)のように動かす動作です。

詳しくは、この記事この記事をみてみてください。

 

過去に「ヒップヒンジは重要だ」と書きました。

これらの記事は閲覧数の多い記事であり、興味を持つ人が多いのかなと感じています。

 

しかしこれは、

「ヒップヒンジを競技中に行えばパフォーマンスが向上する」という意味ではありません。

競技中に行うとむしろパフォーマンスは低下してしまう可能性があります。

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#8 ストレッチ・ショートニング・サイクル(伸長-短縮サイクル)とプライオメトリクストレーニング。

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人が運動する際、ほぼ全ての運動でストレッチ・ショートニング・サイクル(SSC:Stretch shortening Cycle)という仕組みが働き、 この仕組みにより、人は効率よく大きな力を発揮することができます。

 

この仕組みを用いたトレーニング方法がプライオメトリクストレーニングで、ウェイトトレーニングでは向上させるのが難しい瞬間的な爆発的パワーを向上させるために行われます。

 

今回はこの二つを簡単にまとめました。

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#6 パフォーマンス向上のための課題を可能な限り具体的な言葉で表現することの重要性。

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最近、筋力トレーニングに対する関心が高まってきています。

 

SNSが発達したことで、個人で商法発信する人が増えたこと、いわきFCなど独自性を持ったチームが一つの結果を示したことなど、様々な要因がありますが、一種の筋トレブームと言ってもいい状況です。

 

ウェイトトレーニングをはじめとするレジスタンストレーニングはによる筋力・パワーの向上は、あくまで競技パフォーマンスの前提条件とされ、それに取り組んだからといって競技に直結するわけではありません。

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